散歩の途次に見かける鳥たちの姿を並べてみると、名前があやふやなのがたくさんいる。鴨など何種類もいて見分け方どころか、雁と鴨の区別も知らないぞと省み、空を行くのが雁で水上に浮いているのは鴨、と勝手に使い分けているかも知れないなと気付く。ヒヨドリとツグミはたしかに見分けていても、どっちがどれとは確言できないのが情けない。
あやふやなままここに並べた鳥たち以外の、カラス、スズメ、ツバメ、ハト、ヒバリ、ムクドリ、などはありふれ過ぎて、かえって採録から漏れている。逆に、ごくまれにカワセミやセッカと遭遇すると、僥倖にときめくが、素早すぎてカメラを構えることもかなわない。あるいはトンビがはるか上空を舞うのを見上げて深呼吸するばかりのこともあれば、ホトトギスのように声しか知らない鳥もいる。