鳥類図譜

 散歩の途次に見かける鳥たちの姿を並べてみると、名前があやふやなのがたくさんいる。鴨など何種類もいて見分け方どころか、雁と鴨の区別も知らないぞと省み、空を行くのが雁で水上に浮いているのは鴨、と勝手に使い分けているかも知れないなと気付く。ヒヨドリとツグミはたしかに見分けていても、どっちがどれとは確言できないのが情けない。
 あやふやなままここに並べた鳥たち以外の、カラス、スズメ、ツバメ、ハト、ヒバリ、ムクドリ、などはありふれ過ぎて、かえって採録から漏れている。逆に、ごくまれにカワセミやセッカと遭遇すると、僥倖にときめくが、素早すぎてカメラを構えることもかなわない。あるいはトンビがはるか上空を舞うのを見上げて深呼吸するばかりのこともあれば、ホトトギスのように声しか知らない鳥もいる。

静かに遠ざかる鴨の連れ
連れ添いて兄弟?親子?夫婦?鴨
セキレイ
水辺にて乏しき虫を狙いおり
うぐいす色のメジロ
驚きて枯れ枝離るメジロらし
寂しげな背中のツグミ
暮れやすきヒヨドリの背の艶めけり
ゴイサギ?アオサギ?
我が領と池闊歩する残り鷺
高い枝で休む鵜
この枝を越冬の巣とぼくしたり
もしかしてうぐいす
まだ鳴けぬまだ鳴けませぬ梅未だ
カマキリの巣の上に陣取る四十雀
カマキリの巣見つけたり我が物ぞ
ふわりと浮遊する鷺
ひと掻きで宙に浮かべり白き鷺