徘徊雑句30(花鳥18) 2024-09-272024-09-23 風を掃く茅ちがやの穂揺れ悔いを煽る 止まる樹を決しかねたか蝉迷走 切株の命脈尽きて茸たけ生ず 蓮の花浄土の風を包むごと 電柱の影さえ貴し日照り道 池の面もに卵植えつつ蜻蛉とんぼ飛ぶ 象の列蟻踏まぬやうそろり行く 夏かけて葛くず鉄塔を攀のぼりたり 墓碑銘に兵の階級刻みあり 嘴くちばしで喘ぎ炎熱を鴉耐ふ 雲の峰湧きて地平に連なれり 棗なつめ実り日に〳〵肥えて枝撓しなり 青緑泥あおみどろ混ぜつつ鷺の歩みけり 直進はすなはち蛇行蛇の道
風を掃く茅ちがやの穂揺れ悔いを煽る 止まる樹を決しかねたか蝉迷走 切株の命脈尽きて茸たけ生ず 蓮の花浄土の風を包むごと 電柱の影さえ貴し日照り道 池の面もに卵植えつつ蜻蛉とんぼ飛ぶ 象の列蟻踏まぬやうそろり行く 夏かけて葛くず鉄塔を攀のぼりたり 墓碑銘に兵の階級刻みあり 嘴くちばしで喘ぎ炎熱を鴉耐ふ 雲の峰湧きて地平に連なれり 棗なつめ実り日に〳〵肥えて枝撓しなり 青緑泥あおみどろ混ぜつつ鷺の歩みけり 直進はすなはち蛇行蛇の道