言葉にはね、表面張力があるんだ、
だから笹舟を浮かべることができるし、
だからアメンボは四つん這いで立っていることができる。
意味が詰まっているんだ、
取り出せないけど。
言語学というのは界面活性剤なんだ。
表面張力が崩壊するんだ。
言葉には深度があって、錘鉛を下ろすことができる。
言葉には引力があって、つまり重力があって、
自らの重みで潰れてしまうんだ。
言葉には輝度があって、彩度があって、明度がある。
喜怒哀楽があり、
サイドもある、裏表だね。
明度なしが冥土だ。