Freeform(和名:フリーボード)起動まで

 MacOS 13.1でリリースされたFreeformというApple純正の新アプリを使ってみようと試みた。アプリを立ち上げるまでのすったもんだの顛末を記録しておく。
 出だしで、つまづく。Macのアプリケーション・ライブラリにも、Appストアにも、Freeformというアプリは見つからない。ネットを検索するとFreeformを使用するにはiCloudでの設定が要るようだ。システム設定で、AppleIDの設定の一部としてiCloudで使用するアプリのリストにFreeformを追加にしておかねばならないらしい。設定してみようとするが、iCloudのアプリ一覧リストにFreeformという名のものはでていない。矯めつ眇めつするうち、旧いリストにはなかったフリーボードなるものがあって、これかなと不確かなまま選択した。iCloudアプリ本体に戻ってみるも、使えるアプリ一覧に変化はなく、Freeformフリーボードも現れない。さてはiCloudに入り直さなければ設定が有効にならないのかなと気付き、いったんサインアウトし、改めてサインインしようとしたら、今度はAppleIDが入力できない。サインイン画面のID欄へカーソルが移動できないのだ。なにがわるいのかわからず相当長いことあれこれあちこちいじりまわしたが効果なし。なんの目算もなく、お門違いのパスワードの変更処理まで試みた。ところが、パスワードの変更では新パスワードが過去のと同じものは許されない仕様になっている。せっかく複雑な規則に合致させ、なおかつ自分にとっては覚えやすいパスワードなので変えたくはない。パスワード変更は中止だ。再びiCloudサインイン画面に戻って、途方に暮れた。見落としはないか、他に打つ手はないか、探す。AppleIDの入力欄の右端に「メール」という文字が見え、たまたまそこにカーソルを置くと、カーソルが点滅し、なにか入力できそうである。案の定、そここそがIDの入力欄で、左端の「AppleID」はただの見出し文字列なのだった。デザインが悪い、と悪罵しつつ、IDとパスワードを入力し、ようやくサインインできた。しかし、使えるアプリ一覧にはFreeformフリーボードも出てこない。どうやって起動するのか。またネットを検索し回って、Freeformを実際に使ってみせるYouTube動画を見つけた。それによるとFreeformはLaunchPadから起動するものらしい。LaunchPadを開いたらようやこちらにくフリーボードが見つかり、起動することができ、正体はFreeformだった。やれやれ。

補足:アップルへの注文

1.アプリの名称

 英語版と日本語版でアプリ名を変えないでほしい。まぎらわしいことこの上ない。おそらく商標権上の問題があるのだろう。Appleは日本で「アイフォン」の商標権使用のために毎年何億円かを支払っているらしいが、その轍を踏みたくないための別名なら、自社のドキュメントで英語名Freeformは日本語名フリーボードと呼び替えている旨を明示的にかつ大々的に周知すべきである。

2.iCloudサインイン画面のデザインの改善

 AppleIDの入力欄にAppleIDという見出しが入り込んでおり、そこにはカーソルを置けない。その右横の「メール」という文字列がID入力欄になっている。どういう原則に則ったデザインなのか、神経を疑う。他の画面と設計原則を一貫させたデザインに変更すべきである。例えば、見出し文字は入力欄の外に置く(これが一般的だろう)とか、見出し文字をID入力で上書きできるようにする、とか。

3.起動方法

 Freeform/フリーボードは他のアプリと同様にアプリケーション・ライブラリに入れ、普通にそこから起動できるようにすべきだ。LaunchPadからしか起動できなくなっている理由が解らない。また、iCloudのアプリケーション・リストにも自動的に追加されるようにすべきだし、そこからも起動できてしかるべきであろう。