Macのユニバーサル・コントロール

 一組のマウスとキーボードで、複数のMac(あるいはiPad)を横断的に操作できる機能が、β版としてではあるがユニバーサル・コントロールとしてリリースされた。ユニバーサルという形容詞から、ハンディキャップのあるユーザ向けの補助機能かと早合点していたが、それとは全く関係ない。並べて置いた2台(あるいは3台)のMac/iPadを一組のキーボード/マウスで操作できる機能なのだ。
 Mac(l)とMac(r)が左右に並んでおり、現在のマウスカーソルはMac(r)にあるとする。マウスカーソルを左に移動させMac(r)の画面の左端を超えると、マウスカーソルはMac(l)の画面に移る。逆にMac(l)でカーソルポインタを画面の右端を超えて移動させると、カーソルキーはMac(r)に戻る。同時にキーボード入力もMac(r)が受け付ける。ファイルのドラッグ&ドロップもl/r間でスムーズに(まるで一台のMac内での操作のように)行えるし、クリップボードも二台のMac間で共有される。すばらしい。
 と手放しで称賛したが、複数のキーボード/マウスが全く不要になるわけでもないのだ。片方がスリープ状態ではユニバーサル・コントロールは機能しない。スリープから復帰させるには元のキーボード/マウスが必要なので机に片隅に積んでおかねばならない。さらにもう一つ。共有する2台(あるいは3台)はOSのレベルが同等でなければならないようだ。先に片方だけアップグレードするとレベルが異なって、共有ができなくなる(ex. MacOS 12.3と12.4)ので、要注意。これは実務的には深刻な問題なので、遠からず改善されると期待してよかろう。

参考:ユニバーサル・コントロール