カワセミは撮影素材として人気が高いのであろう、インスタグラムをみると、＃カワセミのタグで２７万、#翡翠なら３３万、＃Kingfisherだと７２万の投稿がある。鳥のカワセミではないものや、タグの重複した写真もあるから、単純に合計はできないだろうが、何十万ものカワセミの画像がインスタグラムに溢れている。そのなかには、飛翔する羽ばたきを見事に捉えたものや、魚をついばむ瞬間を切り取ったものも数多い。
未熟な腕では、水面すれすれを滑空する飛翔態や、垂直降下して魚を咥える一瞬を捉えることは至難で、いきおい枝や岩に止まった姿ばかりとなった。いるかいないかわからない藪からの出現をじっと待つことをは、インスピレーションが降りてくるのを待って苦しむことに似ている。いずれも報われることはほとんど無い。それでも、あるいはそれだからこそ、思わぬ方角から出現するカワセミの輝きに一層ときめくのだ。
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