徘徊雑句4(夏から秋 1)

群青は幼年のしるしせるべし
    
全身を群青に染む日を夢む     やがて褪せる幼年期の輝き
   
生くるには無用紺碧の尾切り捨てよ
  
 
黄葉もみじして立秋を告ぐかつらはや   早老の桂  
 
  
泥水をすすりてなおも舞い止まず   瀕死の黒揚羽

  
炎熱の路傍に一輪涼しかる    路傍の露草
   
  
古き羽根残して鷹は発ちにけり   落ち羽
    
  
合歓ねむの花実となれば豆夏逝きぬ   合歓の花 
合歓の実