デザインの失敗

 愛用しているMagicMouse2だが、致命的な欠陥は、充電中は使えないという構造上の問題である。充電ケープルの接続ポートが腹面にあるので、充電するときは裏返して腹を出し、そこに垂直にケーブルを差す、なんとも情けない格好になって、充電中はマウスの用をなさないのだ。電池の残量が少なくなると警告は出るようだが、たいてい見逃し、ある時突然電池切れで使えなくなってしまうのだ。それも急ぎの作業をしているときに限って起きる。マーフィーの法則の好例だろう。マウスが使えなければ、マウスの接続状態も電池残量も確認する術はない(注1)から、いったん作業を中断して充電をしなければならない。急速充電で数分すればなんとか使えるようになるのでその場はしのげるが、席を立つときに改めて充電しておかなければ、また痛い目にあって、デザインの欠陥を呪うことになる。
 アップルのたくらみを邪推すれば、追ってすぐにワイアレス充電用のマットを出すので、それを当てにしてこの不便なデザインを強行した、ということか。でもそれは失敗し、マウスのワイアレス充電マットは実現していない(注2)。手に馴染む形状や使い心地は上等なのに、惜しいことだ。

充電中のマジックマウス2
充電中

注1.
 実は、キードードが繋がっていればキーボード操作だけでマススの接続状況や電池残量を確認する方法はあるようだ。しかし、それは普段よく使う手順ではないので、覚えていない。その情報にたどり着くには、マウスの操作が必要だったりする。誰が猫の首に鈴をつけるのか問題に似てくるのだ。猫とマウス
 ちなみに、キードードだけでマウスの接続状況を確認する操作は、<コマンド・キー+スペース → Spotlight検索 → システム環境設定 → マウス>となる。

注2
アップルはAirPowerというワイアレス充電用の製品を予告していたが、日の目を見ぬまま中止された(参照)。