就眠儀式

一枚のパンの発端
からていねいに食べる
口から肛門までながい革ひもを垂らす
苦役の晩餐 なぜ
一杯の熱いスープ・一片の肉は罪業であるか
口をぬぐい
屠殺場へむかう
喉で羽撃く小鳥を革ひもで締め
その羽ペンで皮・肉・骨と消す
きょうがきょう一日である確証をさがす
のびた爪・のびた髭
が時間のゆいいつの喩であるならば
世界と和解することができる
眠ることができる
夢のちょうつがいが恥辱に希望をつなぐ
それが扉
おしひらいて贖罪にでてゆく
ながいながい革ひもをけんめいにたぐり
死鳥の声で歌う