鎮魂

するどく糾問され
夢から逃亡した
此岸でこころは
ほっと息を吐いて救済を
求めるように青空を探すのか
青空!
に救済を求めるこころに屈辱をおぼえるのか
青空で救済されようとするこころを屈辱として踏みにじれば安堵が
おとずれるのか
精神の押韻定型
葬礼のプログラムは時間を浄める
けれど胸
けれど胸のうえに置かれた小石のために
世界の重心が傾いたのだ
聴野の遠近法はでたらめに歪んでいる
虫声虫語
身体からはみ出る身体像
の分裂に激しくはためく糾問者のまくれる屍衣であった